佐渡愛たっぷり!な、ウェディング。
まさかのお声がかかり、出動してまいりましたの記録です^^
3月某日。
勤務先へ佐渡の料理人で構成される研究チーム、UMAMI Labo のボスであり、SEISUKE next door のオーナーシェフがご来店。
コーヒー飲みに来たよーと仰るそのお顔。にっこにこな笑顔。
そして告げられます。
しょこちゃん、ウェディングケーキ作って^^
( ゚Д゚)ファァァアアア!?
いつも何かが起こるときって、突然ね。
そんなこんなで後日シェフとミーティングを開催。すると、驚きのワードが飛び出すのです。
曰く、新郎新婦のご希望は、北沢浮遊選鉱場を模したケーキであるということを。
▲ 佐渡 相川地区の北沢浮遊選鉱場跡
ここ。これ。
▲ めっちゃジブリ感
佐渡に関わる方ならご存知でしょうが、ご紹介します。
『 北沢浮遊選鉱場跡 』
佐渡金山に関わる産業遺産で、鉱山の近代化に貢献した施設群(国の史跡)です。もともとは銅の製造過程で行われていた技術であった浮遊選鉱法を金銀の採取に応用し、世界で初めて実用化に成功したものだそうです。
かつては、「東洋一の浮遊選鉱場」とも呼ばれたそう。
現在は自然へとゆっくり同化して・・ラピュタ化が進む、佐渡有数の素敵フォトジェニックスポットでもあります。
これを、立体で作るという難題です。
まさか・・こんな日が来るなんて・・。
でも正直、佐渡でこの手の細工とか色々なケーキ作る人って他にいないよね・・私くらいだもんね・・(白目)
さぁ、今回は製作の裏側も交えながら、ボリューミーに参りますよっ!
さて。製作の裏側。
土台は平型でいちごのショートケーキになりますが、これを切り出して、装飾部分を乗せていこうという寸法。
そんな訳で建築資材をまず作ります。
パスティヤージュ=シュガーペーストの一種。乾燥すると、とても頑丈になります。
材料は粉糖、ゼラチン、レモン汁、水、コーンスターチなど。
食べ物の上に乗せるものなので、当然のことながら食べ物で作ります。
捏ね捏ね~。
そのままでは真っ白なので、ココアを適宜混ぜながら色付けたものを用いて資材を作っていきます。番重の中がもはや建築資材置き場。
ケーキ作ってるなんて思えないの図。
しばらくの期間、パーツをせっせと、チマチマと作り。乾燥剤と共に置き、しっかりと固めていきます。この作業中が一番つらかった・・ずっと3D画像とにらめっこ。
結局、当日の早朝までチマチマ仕上げ、仮眠をとっていざ、本番です!
今回のウェディングは、結婚式場などではなく公共の施設での開催。
施設内の調理室が持ち場となります。
そして、今回は佐渡市や民間とのチャレンジ的なイベントでもあるため、主要スタッフ以外はボランティアさんで進められます。
しょこちゃんはそこ使って~!と割り振られました。ここ、私のシマ~。
必要な道具は私物で持ち込みました。何があるかわからないですからねぇ。
スタンバイする、佐渡産の越後姫さま達。
どさーーっ!
作業中、そこかしこからよき匂い・・ぐぅ。美味しそう!
ねぇ、何作ってるの?美味しそう!と目を輝かせると、1個あげて・・と指示される高校生のボランティアちゃん達。
ごごごごめんね・・といいつつパクリ。うんまぁい(*´ェ`*)
プティマルゲリータでございました。お客さん、いいなぁ・・。
当日早朝まで、手が付けられず・・半ば諦めていたマジパン。
でもやっぱり諦めきれなくて、当日現場で捏ね捏ね。
調理室の風景。遠くの時計をご覧ください。
そう、いつの間にやら披露宴開始間近!急ピッチで作業が進められます。
味見してる場合じゃないよ、私!(汗)
JKちゃん達に見守られながら、建築していきます。
最初のうちは、皆さん私が何しているのかはさっぱりわからない様子。
それは土台用ケーキに使う、ジェノワーズを担当したチームSEISUKEの2番手くんも同じくで・・。
しょこさんが何するのかどうなるのか、さっぱりわかりません!と言われるのでした。
まぁ、待て待て(*´ -`)
お料理もどんどん仕上がっていきます。
桜鱒のポワレにあしらわれたコゴミ。ハートだ!!
鶏のテリーヌにはつやつやのジュレが掛かります。
美味しい。これ絶対美味しいやつ・・!
平目のパイ包み焼き。ぎっしりと平目!
そして写真じゃ大きさが伝えられないのが悔しい、でかい鯛!
もっと写真撮りたいけれど、私も自分の仕事を進めなくては・・と我慢我慢。
他にも佐渡牛のローストビーフとかデザートとか色々あったんですよ(味見美味しかった)
真面目にお仕事。めっちゃ楽しそうな人がいますが、この時は丁度コケの植栽中。
隣にいる当日助手をしてくれた彼女がせっせとマジパンの苔を作っております。
彼女は実はパティシエ志望さんなので、未来の後輩さん。
こんな機会が巡るなんてね。
さぁ。いよいよ完成です。こんなケーキ今まで作った人はいないでしょう。
世界初であろうウェディングケーキ、産業遺産・北沢浮遊選鉱場のケーキです。
もう一度、上の本物写真をご覧くださいね。
いいですかー、いきますよー?
はい、せーのっ!
じゃじゃーん!
苔こけしく頑張りました。
実際の縮尺とは異なってしまいましたが、デフォルメということで・・。
少しでも、再現できたでしょうか。
今回、飾り部分や仕上げは担当したのですが、別の予定もあってどうしても時間が余分に取れず、土台ケーキ用のジェノワーズ(スポンジケーキ)焼きをチームSEISUKEにお願いしました。
この土台用のジェノワーズ、実はすべて手立て(ミキサーではなく泡だて器で人力での作成)なんですよ。
夜通しSEISUKEの2番手くんが焼き上げてくれたド根性ジェノワなんです。
そして、ウェディングケーキも初だった2番手くん。
完成したケーキを見て、しょこさん、俺のジェノワで仕上げてもらって有難うございます!!
と力強い握手を交わしました。
ねーさん、もうこみ上げました。
こちらこそ、有難う!ケーキが仕上がったのは、しょーまくんのおかげだよ!
お互い、お疲れっした!
このあと、2番手くんとケーキを壇上にあげ、ファーストバイトを見届けて更にジーン・・と余韻もつかの間。
大急ぎで調理室へ向い、仕事へと戻るのでした。
ケーキの上に落ちた羽根も、お砂糖。
佐渡と言えば、の朱鷺の羽根を降らせたのでした。
今回は本当にまさかではありましたが。
お声かけ頂いた尾崎シェフ、貴重な体験を本当にありがとうございました!
そして新郎新婦さま、直接お祝いを申し上げる機会がございませんでしたが、改めまして、ご結婚おめでとうございます!
末永く、お幸せに・・♥
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