佐渡バターで?その2

Published on: 3月 14 2012 by Shokolat

前回の 『 佐渡バターを使って?その1 』 に引き続き。
今回は佐渡バターを使って?その2をお送りしまっす。
今回はドゥミセック(半生焼菓子)にチャレンジです。


前回、佐渡バターでガレット・ブルトンヌを焼いてみてバターの水分に嘆いた訳ですが。
その水分を逆手に、ではドゥミセック(半生焼菓子)ならばどうか??と、チャレンジすることに。
今回使う佐渡バターが加塩タイプではあったものの、佐渡バターの塩分が控えめだったので出来たのですねぇ。
通常だったら味のバランスが…ね。
と、言うわけで。

こんな感じで仕上がりました。上手く型抜けてよかったー(笑)
ブーレファリネ(型にバターを塗る=ブーレ、粉をまぶす=ファリネ)の作業って、大切。付き方も、重要。毎回実感。
しかし、ちょいと耳が……不恰好ですね;
今回のスペックは

  • 佐渡産無農薬 柚子(ジュとゼスト)
  • 佐渡産はちみつ

をたっぷりんこ、と使いました。 勿論、メインは佐渡バター
佐渡バターの少し多く含まれいている水分も期待しつつ、はちみつで保湿も狙えますが、更に使うお砂糖は上白糖で作りました。
どんだけ保湿狙うのか。しっとりさせたかったので&トレハなどは使わずナチュラルに行きたくて、こんな感じに。

生地の仕込み中はガレットの時とは違い、然程いつもの生地作りとの差は感じられませんでした。
冷蔵庫に放置プレーイで出勤。帰宅後に焼成したわけですが。
んんー♪ 柚子とバターのいい香りが部屋中に広がります。
焼きたて数分後に、まず第一弾お味見。
…柚子の香りが強いけど、バター臭少な目。おや?
しかし、この手のお菓子は馴染んでからが勝負です。
網の上で冷ましてから密閉容器に移し、就寝。

翌日。さあ、いざ勝負!と味見本番(第二段・笑)
ん?おおお!><
昨日は柚子が勝っていたのに、バターの良い香りがプンプン漂います。
油っぽさが全くなく、しっとり、ふんわり。パサ付きもなく、爽やかに香る柚子。最後に残るミルク感も素敵。
これは……流石に興奮でした。今までで1番上手く出来たマドレーヌ、と言っても過言ではない仕上がり。
ただ、欲を言えばもうちょーっとだけ、配合など調整したいですが……。
より美味しく、昇華させたいなぁ。

まずはバターを自分で買う!という所からですけれど(笑)
(今回は店長からの頂き物だったので;)

個人的結論:佐渡バターで作るドゥミセックは、うまーい!!

はぁ。楽しかった&美味しかった、勉強になって満足♪


…と、ちょっとここから真面目なオハナシ。

今回は佐渡バターを使ってイロイロと遊んだ訳ですが、特に意識した訳ではないにしろ、地産地消って事になりますよね。
で、思うことを少し。

今や各地で地産地消を掲げ、その地の名物や味を産もうと様々な製品開発・展開をされていると思います。
その姿勢はとても素晴らしいと思いますし、私も地元の野菜やフルーツ、米、魚、調味料などなどなど!を日頃から活用しております。
大変お世話になっております。
ですが。
いつも少なからず感じてしまうのです。それを今回、佐渡バターを使っていて強く思ったのです。

『 どうしても、コレを使った何かを作らなきゃ、駄目? 』

例えば、佐渡を例にすると、必ず米粉を使って!佐渡バター(又は佐渡の乳製品)を使って!おけさ柿を使って!
例えば、何かのコンテストで地産地消と掲げた物でも、必ず○○は使って!
これって、何かおかしいと思うんです。

地産地消と言うのは、そもそも、地域で生産されたものをその地域で消費すること、ですが。
お国の基本計画では、

地域で生産されたものを地域で消費するだけでなく、地域で生産された農産物を地域で消費しようとする活動を通じて、農業者と消費者を結び付ける取組であり、これにより、消費者が、生産者と『顔が見え、話ができる』関係で地域の農産物・食品を購入する機会を提供するとともに、地域の農業と関連産業の活性化を図ることと位置付けています。

…と、あります。

私は今回、佐渡バターを使ってみて、幾ら美味しいバターと言えど、得手不得手があると思いました。
無理に使わずとも、その素材を美味しく、その素材の良い部分を引き出せる使い方で作ってあげたいなと。
しかし、今地産地消と言って作られている物が果たしてそうなのか??という、疑問。

その活動の姿勢は素晴らしく、その試みによって新しい美味しさに出会えると思います。
今までとは違った利用法を見出せるとも思います。
そして、その先で他地域へのアピールにも繋がります。
けれども、これを食べて心底、美味しい。ホッとする。こうして作って正解だった、いい発見だった、と言うものにあまりお目にかかっていないなと感じるのです。
各地域で創意工夫がなされて・・大いに盛り上がって・・など、確かにわかるのですが。
なんだか……ズレてきている気がしてなりません。

※ご意見、ご批判も有るかとは思いますが、あくまで、これらは私の個人的見解です。

私は今までも、これからも、その食材の得手不得手を理解した上で、無理なく適材適所使っていくといった形で地産地消をしていけたらな。
と、強く強く思いました。

キッカケを作ってくれた、佐渡バターの送り主:店長に感謝。

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